書写山・円教寺

姫路城の北に位置する、書写山円教寺って知ってる?
このお寺は、天台宗性空上人』っていう、すっごい修行をしたお坊さんによって966年に開かれて『西の比叡山』とも言われてるお寺なんだよ。
いまねえ、お寺を造って1000年経つから、特別展示をやってたんだ!
雨が降ってるから、車で登ろうと試みたんだけど、そんなに甘くはなかった・・・。
ということで、ロープウェイで登るしかないんだ。
往復900円はボッタくりやでえ高いなあ!と思ったんだけど券を買わなきゃ登れない。大金を払ってロープウェイで終点まで行くと、そこで終わりじゃあないんだ!
実は、これからが本番でさあ!舗装された道なんて無くて、雨でぬかるんだ泥道を登っていくんだ。
ジーンズの裾を2回折り返して、雨の防御をしてみたんだけど、それほど効き目が無くって、今日履いていたのが、滑りやすいビーチ・サンダルなのよ!
こんなに果てしない上り坂を歩いて行くなんて知っていたら、履き替えて行ったんだけどねえ。(このサンダルが旅の厳しさを知らない愚か者の浅はかな行為だったなんて、思ってもみなかった・・・)
300mほど登るとテントを張った休憩所におばちゃん達がいて、黄色い高笑いが聞こえて来たんだ。
なんとここで(拝観料300円を別に取られるのだった!!やられた〜!)

・・・・ピンポン!ここで知っておいたほうが良い情報を授けよう!・・・・  ロープウェイの料金900円とは別に、『拝観料+宝物館見学+バスによる送迎つきで1000円』という券があるのじゃ!高いなあって思うかも知れないけど、帰る時千円払ってこっちにしとけばよかったなあ。って必ず思うからさあ!  歩いてみて思ったのが、本堂に行くまでの上り坂が思った以上に長く辛いのよ。  雨でぬかるんだ道は足の自由を奪ってにっちもさっちもならんしねえ!(これが次の日、筋肉痛につながるはめになるんだけどね)。

歩いていく人は、山道を登っていくと、まず『仁王門』が出迎えてくれる。
山の中にポツンとたたずむその門は、ここからが、あの世と現世の境!を思わせる門みたいに見えてくる・・・。
両側にキビシイ眼差しで見ている仁王様が今にも『よく参った』と話しかけてきそうだったなあ〜。
長い山道を登って!やっとのことで円教寺会館』へ着いた(もうヘトヘトなのだ!)
入り口の看板に『抹茶500円』と書いてあるのにつられて中に吸い込まれて、休憩をする事にしました。(雨がいっそう激しくふりはじめたからね!)
玄関にいても人の声が全くしないんだ。『すみませぇん〜!誰かいませんか?』って呼ぶと、奥から作務衣を着たお母さんが出てきて、『さあ!奥へどうぞ』と大広間に通してくれました。
大広間は、かなり広いでえ〜!『床の間』に仏像が鎮座していて、静寂を保っている。
ビショビショに濡れた身体をタオルで拭き、抹茶が運ばれてくるのを待ってると、オボンに乗せた抹茶を手に、お母さんが入って来て、『お寒いのに、大変だったでしょう!ゆっくりしていってくださいね。』と暖かい言葉をかけてくれたよ。
寒い時にさあ、温まる時を過ごす事ができたのよ。
お母さんの話を聞くと、お母さんは少し誇らしく、『ここで映画の『ラストサムライ』の撮影をしていたのよ』と言うではないか!
今いるこの大広間が『衣裳部屋』に変身して『渡辺謙さん真田ヒロユキさん・外国のエキストラの人達が、この大広間でタコ部屋さながら、足の踏み場のないくらいひしめいて、着付けやメイクをしていたのよ。』ってお母さんは弾んだ声で話し始めた。
俳優のトムクルーズは別格で、ここに来るにしても、ヘリコプターで近くのゴルフ場に降り立ち、ジープで撮影現場に乗り付けてたんだって。
自分の支度部屋も、山の茶店、一軒を占領し、霊山なしからぬ豪華なアメリカナイズした生活を送っていたんだとさ!(さすが世界のトップはやることが違うでんなあ!)
俺は何の気もなく、たまたま入った広間が、あの『ラストサムライ』ゆかりの地であるなんて!思わず身震いしていまった。
ちょっと得した気分になりながら店を出て、歩く足にもチカラがみなぎってきた!!
雨をものともせず前へ前へ歩いていって『摩尼殿』へたどり着いた。
思わず見上げたその姿は、『京都の清水寺』を想わせる風貌と厳しい山に1千年もありつずけるチカラ強さが『リン』としてカッコいい!
ここに1千年もの前から、人の目に触れないでいた『観音像』がいま特別に拝観できるんだ!!
観音像は手のひらにのるくらいの、小さく繊細な像をしていて、金色の3段飾りの台座の上に座って、ロウソクの炎のススで焼けたような黒色をした穏やかな表情をしたとっても優雅な観音様だよ!
なんか見惚れてしまった!
この神秘的な『摩尼殿』で御祓いを受けたいなあ!と思ったんだけど、5万円もするんだってさあ!ビックリだよねえ。断念しちゃった。(高すぎるう)
代わりにローソクに『先祖供養』と書いて、ゴマ札と共に御焚き上げしてもらうようにお願いしてきた!(今まで、こういう供養の方法なんか知らなかった・・・・)
この『円教寺』は、いろんなお社に行くまでの参道が素晴らしく気持ちが良い!
と言いたくなる『モミの木や杉の木』がいくつも繁っていて、一本一本の『神木』に手を添え、深呼吸をしてみると、なんともいえない清々しい気持ちに包まれていくのが伝わって来る気がする。(誰かの受け売りなんだけどね)
参道を奥へ進むと、『大講堂・宝物館・能舞台の建物が廊下でつながれたような、コの字形をした建物が出迎えをしてくれるんだ。
これには圧倒される!!存在感がド〜ンとしてるんだ!
霊山らしい建住まいと、威圧感が腹の底にずっしりと感じるから、来た甲斐があった!と思えるんじゃあないかなあ?
能舞台の階段に腰掛けて、ボ〜!と景色を眺めていると、参道の右手から、雲のような霧が、大きなうねりとなって目の前を流れていった。
『ヒョエ〜!』まるで龍がのっそりのっそり山へ帰っていくように見えてさあ、見たこと無いような神秘的な場面にそうぐうしちゃった!って感じかなあ。(雨の日ならではの風景だと思うよ!)
まだまだ奥に進むと、最後のお社『開山堂』がデエーンと鎮座しているの。
ここへこのお寺を開いた『性空上人』が祭ってあってね、この『書写山』をここから見守っているんだって。
距離があるけれど辛抱してここまで行ってみてね!
開山堂の帰り道に、茶店がもう一軒あるのを見つけちゃった!
今度はこの店に入って『抹茶とヨウカン』を食べたいなあ!
もおそろそろ帰らなくちゃロープウエイが無くなる時間だ!
急がなきゃいけないんだけど、足がパンパンに張って思うように歩けないんだ。
帰りはやっぱり『バスに乗って帰りたい』って、つくずく思ったね。
出発する時15時前に乗ったロープウェイが駐車場に帰ってきたのが17時を過ぎてた。ゆったりとまわるにはとても良い場所なので是非とも参拝してもらいたいね!
よく歩いたから腹が減った。
さて晩御飯を何処で食べようかなあ?
街中は車を停める場所さえ見当たらないし、たまたま信号にひっかかた目の前にある食堂に入って(シャケの塩焼きとトン汁)を頂きました。
食堂のお母さんとの会話の中では、姫路城を観るくらいしかないみたいなので、今日のうちに『神戸の須磨まで行こう!』ってその場で決めたんだ。
眠いめをこすりながら22時に神戸の須磨セブンイレブンに到着し、降りしきる雨の中、倒れるように車の中で熟睡しました。おやすみなさい。