6月17日 黒部ダム

6月17日、土曜日、晴れ
・・・工事が大変だった黒部ダム、雪の残る・北アルプス立山連峰・・・
今日は長野県の最終地点となる『黒部ダム』へ行ってきます!
今日も空は晴天だ!
黒部ダムに行くまでの地図も何もないので、警察署に行って場所を聞いてみた。
俺は、JRの駅から黒部ダム行きのバスが出ているのかと思っていたら、なんと!!ダムの側まで車で行けるみたいだ。何も知らないってすごいよね〜!
 警察署を出ると、運良く観光バスが俺の目の前を走っている!『よーし、この後を着いて行こう!』
『俵町1丁目の交差点』を左に曲がり、ドンドン雪山へと入っていく。
30分ほど登った所へバスセンターと駐車場が見えてきた!(ここの駐車場はタダだから、心配しなくっていいよ!)
ここからは、昔懐かしい『トローリーバス』に乗って、トンネルの中を通って『黒部ダム』に行くんだけど乗車券が往復で2500円も取られるんだ!(今までで、一番高い!)

だけど、このダムの建設費や、トンネルの工事の大変さを知ると、しょうがないかなあ?って思う。家族連れにはチョット痛いよね!
それと、気を付けてほしいのが、トンネルの中って、意外と寒いから、夏でも長袖を持っていったほうがいいよ。
ここでも台湾人の、観光客が数百人も来ていて、中国人の中にポツンといると、こっちが中国旅行に来ているみたいに錯覚してしまう!
バスが4台あるうちの2台が台湾人で、もう1台が団体観光客が占領し、個人で来ている人が、一番肩身が狭いのだ!(団体より高いお金を出しているのに、何でだろう?と思ってしまった)。
晴天の『黒部ダム』は周りの山々に囲まれていて、最高の景色を見る事ができる!
猛々しい山や、立山連峰の雪景色は見ているだけで、吸い込まれそうだ!
・・・・おしくもダムは放水していなかった。(6月26日からなんだそうだ)

しかしよくもまあ、こんな人里はなれた所にでっかいダムを造ったなあ!って思ってたら、やっぱり、理由があるんだね!
高度経済の発展によって、関西地方の電力供給の確保が急務となっていたんだって!
昭和31年に『世紀の大事業』といわれて、『黒部川第4発電所(くろよん)』の工事が着工されたんだ。(総工費513億円をかけた大工事は簡単にはいかなかったんだって)
こんな山の中に材料を担いで来るだけで片道8日もかかるのに、道路を造らなきゃ、なんにも始まらなかったんだ。
だけど1年のうちに半分が雪に覆われてしまうこの場所で、道路は全く意味が無かった。だからこのダムまで材料を運ぶトンネルを作っちゃったんだ!
昔だから、ダイナマイトやハツリ機を使って、もっぱら『人力』で工事をしてたんだ。
入り口から2600メートルの所まで掘り進んだんだけど、ここにとんでもない落とし穴が待ってた・・・!
山の地下水を貯めた『破砕帯』っていう軟弱地盤層(50メートル)にぶつかってしまったんだ。穴を掘ったら崩れるし、岩の間から1分間に何トンっていう地下水が滝のように噴出してくるんだ。(水温は4度!)
カッパを着て作業を進めるんだけど、ここで死んでいった人が沢山いるんだそうだ。

土木の技術を集めて、7ヶ月の苦闘の末、やっと突破する事ができた。
そうやって何人もの人が犠牲になって、このトンネルを完成する事ができたんだ。
それから、昼・夜なく、ぶっ通しで作業を行い、7年という壮大な時間をかけて黒部ダムが完成したんだ!
今のように機械がある訳じゃあないんだから、人間が主体になって1千万人もの人がこの黒部の町に足を運んだんだって。すごいよねえ!
このことが話題になって、石原裕次郎三船敏郎が主演して『黒部の太陽』という映画まで創られているんだって。
『ここまで来た人は帰ってはいけない!』ここから更に『黒部ケーブルカー』で、トンネルを登っていかなきゃもったいないよ。
最大傾斜が35度もあってかなり怖いんだけど、ヒンヤリして気持ちいいよ。
停車駅の『黒部湖』に着いたら、今度は優雅にロープウェイに乗るんだ!
ここはぜんぶ雪が残ってて、今年の春に、おおきな雪崩れが起きたんだって。
だからかなあ?『スキーを控えてください!』っていう張り紙がしてあったよ。

ロープウェイは『大観峰』まで1本も支柱がないんだ。
駅から駅までワイヤーがだらーん!ってたれてて、端っこに85トンのオモリを付けてゴンドラが落ちないように支えている!
大観峰からは、またもやトローリーバスに乗ることになる。8分間のドライブをすると、『室堂(ムロドウ)』っていう場所につく!
黒部ダム』から往復で6300円もかかるんだけど、それだけの価値は絶対あるから行って欲しいなあ!(天気がいい日にね)。
ここに来ると、みんなが見たことがある、『ビルより高い、雪の中をバスが走る』場所に到着するんだ!(俺も立山ホテルから歩いてその場所まで行ったんだ!)
冬の本番には、もっと凄い雪がつもるんだろうねえ!
ここ室堂から『北アルプス立山』を一望することができるよ!
まだまだ雪が豊富に残っていて、2月の『大山』のような素晴らしい景色を見る事ができるよ。
ここには氷河期だった頃、北極大陸から渡ってきたと言われている『雷鳥』が今も生活しているんだ!
雷鳥生きた化石』って言われていて、雪で被われたこの立山にずっと住んで、山を降りないらしい・・・
そんな貴重な鳥を偶然にも『地獄谷』の辺りで間近に見る事ができた。(すっげーラッキー!どうしたんだろうねえ。いい事が続くなあ!)


考えてみれば、久しく『スノーボード』にも行ってなくって、雪なんて見てなかったから、はしゃいでさあ、雪ん中を遊んじゃったよ!!
ここまで来るんだったら、リュックに飲み物や、食料を積んで上がって来ればよかった!(そんな気がゼンゼンなかったからねえ!おしい事をした・・・)。
この室堂には、火山の活動を思わせる『地獄谷』ってのがあるんだけど、今日は有毒ガスが発生してるから、『地獄谷』には入る事ができなかったんだ。
でも雷鳥がみれたし、景色も最高だったから、来て良かった!って感動したね!
黒部に来たら、やっぱりここまでは来て欲しいな!
だって自分の足じゃあ登れる山なんかじゃあないんだから!こんな経験はなかなかできないよ!
帰りは、台湾人に威圧されながら、駐車場までやっと帰ることができました!
黒川ダムを降りた所に『薬師の湯』っていう『美福』みたいな温泉があるから、そこでパンパンに張った足を癒してあげて欲しい。
600円で入れちゃうし、露天風呂もあるから、気持ちいいよ!
とうとう雨の奴が梅雨を知らせる雨を持ってきやがった!(本格的な雨の始まりかなあ?)
今日は『道の駅・小谷』で就寝・・・。おやすみなさい。