8月12日 火山噴火の跡が残る洞爺湖

・・・『火山噴火の跡が残る洞爺湖』・・・
平成18年8月12日、土曜日

なんだか、昨日のカヌーではしゃぎすぎたのか?身体が重い・・・
疲れが取れないのかなあ?眠いなあ〜!
まあ、出発しよう!
今日は何だか涼しくって、過ごしやすい・・・

洞爺湖(とうやこ)』に入る前に、平成12年に大噴火を起こした『有珠山・西山火口』に立ち寄ってみたんだ!

道路からモクモクと白い煙が、今も立ち込めていて、観光客で溢れかえってたよ。
南口と北口があるんだけど、『北口』から行くことをオススメしま〜す!

駐車場は無料だども・・・ここにあるお店で何か買わなきゃいけないシステムになってるんだ〜!

駐車場の目の前に、池に沈んだ(道路や家)が噴火当時のままの姿で観光用に放置してあるのを見ると・・・悲惨だよお〜(一瞬にして沈下していったんだろうか・・・)

以前使われていた国道なんて・・・段々畑みたいになっちゃって、1段ごとに1メートル以上盛り上がっちゃってんだよ!(車なんてとうてい走れない)

歩道の横には小さな穴がアチコチ明いていて、そこから白い煙が出てんだ!
うかつに近付いたら落とし穴みたいに落ちちゃうんだって・・・アッブねえよなあ。

第1展望台に行くと、ここが1番でっかい『火山口』になってて、白い煙がずっと出続けてるんだ!(硫黄の臭いがあんまりしないから、水蒸気なのかも・・・)

この辺りに行くと、地面からお湯が沸騰するように、地面がグツグツいってる所もあるから・・・見つけてみてよ!

遠くには・・・道路工事で使う機械のユンボが、置き去りにされたまま放置されてて、当時の悲惨さが伝わってくる。
噴火が始まって、何ヶ月も火山活動が起こってる中で、被害がこれ以上広がらないように、遠隔操作によるユンボでの作業がいろんな所で行われていたらしい・・・
そんな中で、噴火に巻き込まれちゃったユンボだったんだろうか?
この山は、お菓子の材料になる植物が沢山採れていた、ミドリ豊かな土地だったんだ。
噴火当時も、ここに大きなお菓子の工場があった!

その工場が、火山の噴火で一瞬にグチャグチャに潰れちゃって・・・いまもその姿のまま放置されている。

『どうしたらこんなにペチャンコになるんだよう?』っていうくらいペチャンコに形が変ってます。

みなさんは、玄関が空を向いてる建物を見たことがありますか?(どうやって入るんだ・・・道路だって7メートルも盛り上がっちゃって、富士山みたいになってるんだよ!
こんな光景なんて、見たこと無い・・・!

この工場を少し下った所、大豪邸があるんだけど・・・玄関なんか、ひし形に変形してるんだ!
そのうえ車庫なんか、地面から1メートル以上も浮き上がっちゃって、その下を人が歩けるくらいなんだからさあ!俺たち建築家にとってみたら大変な事だ!

自然のチカラの大きさをマジマジと見せ付けられてしまった・・・

この駐車場から、洞爺湖(とうやこ)に降りていくと、『金毘羅火口災害遺構』って所がある・・・ここはねえ、もっとエグイ!

噴火の時に出てきた土石流が、山から町並みに流れ出してきて、マンションやお風呂屋さんを、一飲みしちゃった所なんだ。(それをそのままの形で残して観光地になってる)

当時・町営だったお風呂屋さんは・・・噴火の1年前に1億円かけて改造したばっかりだった。
それが噴火の時に、玄関から土石流が流れ込んできて、脱衣場のロッカーの最上段まで土石流で埋まってしまった。

休憩所の机や椅子はグシャグシャになってたし、天井も壊れちゃって、ヒドイとしか言いようがなかった!

その先に5階建てのマンションがあるんだけど、この山の中腹にあった鉄骨の2車線の道路の『橋』が・・・土石流に流されて、87メートル上流からマンション目掛けて雪崩のように、一気に落ちてきて・・・そのままマンションの角にぶち当たった。

それでも『橋』は、止まらずに・・・さっきのお風呂屋さんの目の前まで流されていくんだ!
湖まで流れずに『よく止まったと思う!』

マンションの1階は、ほとんど土石流に埋まってしまって、橋がぶつかった場所は、
コンクリートの壁をブチ破って、中にある鉄筋が・・・ひん曲がってむき出しになってた。

当時は他にもマンションがあったみたいだけど、噴火の時の地震で、マンションが
縦にへし折れてしまったらしい・・・考えられない。

今は危ないから、解体してしまった(縦に裂けたマンションの写真は今でも・・・)

土石流の影響で、今まであった国道が一気に積もれてしまって、道路の橋もいくつか流されて、1件のガソリンスタンドは土石流に飲み込まれて・・・跡形もない・・・

いつまた噴火するかもしれない有珠山を、ドデカイ砂防ダムを作って防ごうと、今でも工事を行っていた。

その真下にあるのが『洞爺湖温泉』で、観光客で賑わってる温泉街だ・・・。
ここに住んでる人はこの温泉街で生計をたてていて・・・昼間はホテルの厨房や部屋の掃除をして働いて、夜は居酒屋やスナックで働いている。

観光客が来るかぎり、働く事が出来るから、お年寄りが結構現役で働いてたりする!
温泉宿も沢山あるし、飲み屋から、ストリップまで揃えて、バブルの時代に、巨大な温泉街が出来上がった・・・・(キャンプも湖畔でできるし、観光にはいいんじゃないかな!)

それが火山噴火が起きると、この街から非難してよその土地で暮らさなきゃいけなくなる・・・たまたま入った居酒屋のお婆ちゃんは、『過去2回』この町で火山の被害に合っている生き承認だ・・・。

今回は非難する期間が長かったから、この温泉街で働く事が出来なくって、とても苦労をしたんだ・・・ってしみじみ話してた。

そんな火山噴火が起こる場所を離れて行く事無く、ここの住民は避難勧告が解除されると戻ってくる・・・それだけここを愛しているんだね。

この洞爺湖は、8月の末までは毎週土曜日の20時45分から洞爺湖の水面で、花火があがる!

温泉街になる全てのホテルから花火が見れるように、ホテル街の左端から始まってモーターボートで花火を上げながら、ドンドン右に移動していくんだ!(客室から見えるように端っこまで1キロほど移動しながら花火があがるなんて・・・)大きな花火も上がって、大満足だった!(遊覧船から花火を見る事もできます)
今年も花火が見れて・・・良かった・良かった!

市営の駐車場で寝ていた深夜、人の声で起こされた!
学生なのか・・・大声で騒いでバトミントンをしてる集団には驚いた(23時半だよお〜!)

頼むからもう寝ろよ〜!彼女がいて嬉しいのかもしんないけどさあ、住民や俺が大迷惑なんだよなあ・・・

アタマに来て・・・『おどりゃあ〜!何時じゃあ思うとるんじゃ〜!このクソガキどもが〜!』って言いたかったんだけど・・・楽しんで旅を満喫してる人に、嫌な思い出をワザワザ作らなくってもいいかなあ〜?って思って、その場を離れる事にしたんだ。
少し先にある道の駅まで行って、ここら辺で休むことにするよ!
道の駅『そうべつサムズ』でおやすみなさい。